「乳がんかも・・・」と心配なとき
Q

乳がんとまぎらわしい病気には、どのようなものがありますか?


乳がんによく似たしこりができる病気もあります。


■高橋かおる先生(癌研究会附属病院乳腺外科)
■坂元吾偉先生(癌研究会研究所乳腺病理部部長)

  乳房にしこりがみつかった場合、視触診やマンモグラフィなどの画像診断を受けることになりますが、なかには、乳がんとまぎらわしいしこりもあります。
その1つが「fibrous disease」で、そのしこりは硬くて形がでこぼこしていて、正常な組織との境目がはっきりしません。触診では乳がんと疑われることが多く、マンモグラフィや超音波の画像とあわせると、がんのようにもみえます。しかし、細胞をとるために針を刺すと非常に硬いのが特徴です。炎症によって組織が変化したものと考えられますが、糖尿病患者に発症することもあります。
また、「脂肪壊死」の場合も炎症が原因で腫瘍に似たしこりができます。豊胸手術や乳房温存手術後によくみられますが、打撲などによってできることもあり、はっきりした原因がわからない場合もしばしばです。弾力性はありますが、細胞をとるために針を刺しても手ごたえはなく、脂肪細胞などしか採取できません。
ほかに、しこりから細胞を取り出して調べても乳がんと見分けづらい病気には、「乳管内乳頭腫」「乳管腺腫」「乳腺症型線維腺腫」などがあります。


乳癌診療Tips&Traps No.2(2001年9月発行)Question1を再編集しています。

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