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「乳がんかも・・・」と心配なとき
Q

慢性乳腺炎とはどのような病気ですか?


症状が長引く乳腺炎の総称ですが、原因や病態はさまざまです。


■芳賀駿介先生(日本医科大学乳腺科教授)
  慢性乳腺炎は、言葉の意味からすれば「細菌感染や化学的物理的な作用によって、軽度の発赤、腫脹、疼痛、発熱などの症状が長引く乳腺の病気」といえます。しかし、欧米では、原因や病態別に、以下に示すような個々の病気としてとらえられています。
●乳腺拡張症/乳管周囲炎
おもな症状・所見:乳腺痛、乳頭分泌、乳頭陥凹、乳輪下腫瘤など。
乳輪の下の乳管がケラチンや分泌物で満たされて、広がった状態。乳頭の分泌物から高い割合で細菌が見つかるが、細菌感染が原因かどうかはよくわかっていない。

●乳輪下腫瘍
おもな症状・所見:乳輪の下の痛みをともなう腫瘤、乳輪部の皮膚の発赤・腫脹、乳頭分泌ケラチンが乳管をふさぐことによって、膿瘍や瘻孔がつくられたもの。長期にわたって再発を繰り返すこともある。
●肉芽腫性乳腺炎
おもな症状・所見:乳輪以外の部分の腫瘤、圧痛、乳汁分泌、腋窩リンパ節腫大。
乳輪以外の部分にできる小葉の炎症と肉芽腫性の病変。原因は不明で、しばしば乳がんと誤診されることがある。
●結核性乳腺炎
おもな症状・所見:乳房腫瘤、潰瘍・膿瘍、瘻孔。
結核菌による乳腺炎。乳腺に原発したものと、肺結核からの二次性のものがある。
 日本語では、慢性は急性の対になる用語であり、急性乳腺炎の症状が長引くと、安易に「慢性乳腺炎」と診断される傾向にありましたが、欧米と同様、病因や病態に応じて個別の疾患名で呼ぶことが提唱されています。いずれの疾患も比較的まれにみられる良性の乳腺の病気です。しかし、なかには治りにくく、乳がんとの見分けが難しい場合もあります。
 もし「慢性乳腺炎」と診断されたら、上記のどの疾患にあたるのか担当医に尋ねて、自分はどのような病気なのか把握しておくことが大切です。





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