手術とその後の心配
Q

術後にはどのようなリハビリが必要になりますか?


退院までに腕が前方に120度まで上げられるようになるのが目標。


■中村清吾先生(聖路加国際病院外科副医長)
  しこりだけを取り除く手術であれば問題ありませんが、わきの下にあるリンパ節の切除も含めた手術を行う場合には、切除部分が広範囲におよぶため、手術直後に肩や腕が動きにくくなることがあります。運動機能の回復を早めるために、できるだけ早い時期からリハビリテーションを始めることが大切です。
標準的なリハビリとしては、下記のメニューが推奨されています。
術後1~2日目 体のラインを基本として、腕を前方、左右へ40度の角度まで上げることを目標とする。
3日目 45度くらいまでを目標に上記同様の運動をする。
4日目~ 45~90度くらいまでを目標に上記同様の運動をする。しだいに関節を大きく動かすように意識しながら行う。

また、ドレーンを抜いた後は、「壁のぼり運動」や「ひもを使った運動」()など肩関節の本格的なリハビリテーションを始めます。
腕を前方に120度以上上げられるようになれば、家に帰っても身の回りのことはほとんどできるようになります。退院(平均術後5日目)までに、120度くらい上げることを目標にしましょう。
運動療法を計画的に行うと、術後6カ月が経過する頃には、手術前の90%ぐらいにまで機能が回復するといわれています。退院後もリハビリテーションに積極的に取り組んで、生活の質(QOL)を維持していくことが大切です。
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乳癌診療Tips&Traps No.2(2001年9月発行)Question3を再編集しています。

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