手術とその後の心配
Q

術後のむくみがひどいときのよい対処法はありますか?


適切な治療で、約8割の浮腫が改善します。


■吉原広和先生(埼玉県立がんセンターリハビリ科)
■武井寛幸先生(埼玉県立がんセンター乳腺外科医長)
■末益公人先生(埼玉県立がんセンター乳腺外科部長)

  乳がん手術後の腕のむくみは、腋窩リンパ節郭清や放射線療法による後遺症として、リンパ液の流れが悪くなることによって起こります(リンパ浮腫)。
リンパ浮腫は、早期から適切な治療を行えば約8割が改善します。基本となるのはおもに以下の4つの治療で、むくみの軽減をめざします。
スキンケア 皮膚の乾燥を防ぎ、感染や炎症を予防します。
マニュアル・リンパ・ドレナージ(マッサージ) リンパ管の活性を高め、正常なリンパ節に向かってリンパ液の流れを促します。ただし、揉み込むようなマッサージは禁忌です。
圧迫療法 専用の伸縮性の少ない弾力包帯を、指先からわきの下まで圧迫しながら巻きます。外出時などには、圧迫スリーブを利用します。
浮腫減退運動療法 上記で用いた圧迫包帯やスリーブをつけて、疲れない程度の決められた運動を行います。

自宅でも、①炎症があるときは冷やす、②浮腫のある腕を高くあげる、③こするようなマッサージを行う、④圧迫包帯やスリーブをできれば24時間着けたままにする、⑤腫れた腕を酷使しない、⑥波動型マッサージ器を補助的に利用する、などの方法で症状をやわらげることができます。
また、手術した側の腕のケガや感染、体重の増加はむくみの発症に関わっているといわれているので、これらにも注意してください。


乳癌診療Tips&Traps No.4(2002年3月発行)Question3を再編集しています。

Copyright © McCann Healthcare Worldwide Japan, INC. All rights reserved.