
骨に転移したがんの痛みをやわらげることはできますか?
種々の薬物や放射線療法などを組み合わせて痛みをやわらげる
ことが可能です。
■河野範男先生(東京医科大学乳腺科教授)
がん細胞が骨に転移すると、骨の痛み(骨痛)や骨折、脊髄圧迫、高カルシウム血症など、さまざまな合併症が引き起こされます。なかでも骨痛が現れる頻度は高く、患者さんの生活の質(QOL)を大きく低下させてしまうため、痛みをやわらげる治療はとても大切になります。
骨痛の治療には、抗がん剤やホルモン剤などとともに鎮痛剤や麻薬用いる場合があります。また、これらとともに放射線療法や神経ブロックなど局所療法を行うこともあります。
最近になって、がん細胞が骨に転移する仕組みが少しずつ明らかになってきました。がん細胞からの指令により活性化された破骨細胞が骨を壊していき、破壊されたところに、がん細胞が転移して増殖を始めるのです。そこで、破骨細胞のはたらきを抑える薬剤(ビスホスホネート製剤)が開発されています。ビスホスホネート製剤は、骨痛やその他の合併症状を抑える働きのあることが証明されており、鎮痛剤あるいは麻薬使用頻度の減少あるいは、これら薬剤が不要になることもあります。