TOPコンセンサス会議 速報レポートReportCommentSession SummaryレポートOpening AddressSession1Session2Session3Session4Session5Session6Session7Session8Session9Session10帰国後座談会2007年のSt.Gallenを先生方に振り返っていただきますSt.Gallen Conferences 2005

コンセンサス会議速報レポート

Comment from 渡辺 亨

ST. GALLEN 2007: EXPERTS’ OPINIONS AND RECOMMENDATIONS
"Care despite controversy" −実地臨床における乳癌治療への提言−

総監修 渡辺 亨(浜松オンコロジーセンター)

St.Gallenカンファレンスにおけるコンセンサスは、実地臨床における乳癌治療の処方リストの作成というよりはむしろ、専門家による提言を得ることを目的としている。このコンセンサスは「完璧にはほど遠い」ものの、議論の多い領域における治療(care)を改善することを目指したものである。また、現時点で入手できるエビデンスと選択肢を検討することにより、妥当でバランスのとれた治療方針を推奨するうえでの基本骨格ともなる。
今回の会議では、世界中から選ばれた39名の専門家(パネリスト)が、治療レベルの向上を目指し、最新の乳癌治療の話題を取り上げ、討議を行った。従来どおり、パネリストは国や人種、性別などではなく、臨床研究へのコミットメントに基づいて選出されている。今回の会議では、アジアからの初めての代表として渡辺 亨氏(浜松オンコロジーセンター)がパネリストとして壇上に上がった。

本年のSt. Gallenコンセンサス会議における目的は、以下の5点であった。
  • 治療の選択肢に関する情報のアップデート
  • 臨床研究(ある特別な治療を受けている患者個人における有効性や利益ではなく、治療法を評価および比較した研究)の結果についての集団的理解の改善
  • 予測因子および予測ツールの抽出に関する改善
  • 予後(再発および死亡)をより正確に予測するためのリスクカテゴリーの変更
  • 詳細(サブ集団)に関する情報のアップデート

ただしリスクカテゴリーについては、会議の冒頭で2005年の分類が適切であるか否かを確認したところ、パネリストからの異議はなく、大きな変更は生じないと考えられた。以下に2005年のリコメンデーションを示す。なお、本会議のベースとなる治療アルゴリズムとしては、2006年以降、trastuzumabを含んだものが提示されている。

表1  St. Gallen 2005 Risk Category & Treatment Choice
Risk Category Endocrine responsive Endocrine response uncertain Endocrine non-responsive
Low risk

Node negative AND all of the following:
  pT≦2cm, AND
Grade 1, AND
No peritumoral vascular invasion, AND
HER2/neu gene not overexpressed nor amplified, AND
Age 35≧years
ET
Nil
ET
Nil
Controversial
Intermediate risk

Node negative AND at least one of the following:
  pT>2cm, OR
Grade 2-3, OR
Presence of peritumoral vascular invasion, OR
HER2/neu gene overexpressed or amplified, OR
Age<35 years

Node positive (1-3 involved nodes) AND
  HER2/neu gene not overpressed nor amplified
ET alone, or
CT→ET
(CT+ET)
Trastuzumab
CT→ET
(CT+ET)
Trastuzumab
CT
Trastuzumab
High risk

Node positive(1-3 involved nodes) AND
  HER2/neu gene overexpressed or amplified

Node positive(4 or more involved nodes)
CT→ET
(CT+ET)
Trastuzumab
CT→ET
(CT+ET)
Trastuzumab
CT
Trastuzumab
(Goldhirsch A, et al. Ann Oncol. 2006 Dec;17(12):1772-6.)

表2  St. Gallen 2005 Recommandations
(Adjuvant systemic treatment regimens for patients with operable breast cancer)

 (大きい画像を表示する
Table2 (Goldhirsch A, et al. Ann Oncol. 2005 Oct;16(10):1569-83.

また、本会議の討議の前提となる乳癌のサブセットを図に示す。

図1 乳癌のサブセット
図1
(Burstein. HJより許諾を得て掲載)

乳癌患者の大半は内分泌反応性(ER+)であり、HER2+患者の約半数もこの集団に含まれる。しかし、basaloid type(“triple negative”とも呼ばれる)も存在することが知られており、このような対象に対する治療の見極めも重要であることが確認された。
なお、内分泌反応性は以下のように分類され、術後療法を行う場合には、下図のような治療法が選択される。

ER+:内分泌反応性および内分泌反応性不明・不確実
ER−(ER−およびPgR−):内分泌非反応性

表 内分泌反応乳癌患者における術後療法
表

現時点での大きな課題は、どのような患者がどのような治療法に適しているかを決定することにある。これに関連し、2007年のコンセンサスでは、「Oncotype DX」「Adjuvant! Online」(www.adjuvantonline.comで利用可能なオンラインツール)、および「MammaPrint」(遺伝子発現プロファイリング)についても言及された。

Discussion
コンセンサス会議は、順次提示される設問にパネリストがそれぞれアンサーパッドを用いて回答する形式で進められた。「Yes」「No」「棄権」のいずれかを選択したパネリストの割合は迅速に集計されてスクリーンに映し出される。 「Yes」と答えたパネリストが30%にとどまったとしても、それは否定とはみなされない。おおよそ60%のパネリストが同意した場合は、コンセンサスが得られたと解釈してもよく、また、80%の賛同ではほぼ間違いなくコンセンサスが得られたとみなしてよい 。集計前後には、質問ないし回答に対するパネリストからのコメント提供や討議も行われた。ただしいくつかの事項については、設問そのものについての論議ではなく、主に設問における争点を明確にするための話し合いが行われたことも確かである。
なお今回の会議では、きわめて若齢の患者や高齢者、妊婦、乳腺アポクリン癌、粘液癌、髄様癌、腺様嚢胞癌などの稀な患者および癌、さらに、DCISや外科治療については討議が行われていない。
以下に、今回の会議で提示された設問と回答を紹介する。

内分泌療法(ET)

■閉経後乳癌におけるET:治療の選択

Q1. 以下のTAM投与は、依然として内分泌反応性の患者における選択肢か?(アロマターゼ阻害薬[AI]禁忌でない場合) YES NO 棄権
単独投与 76.3% 23.7% 0%
2〜3年間の投与→AI 94.4% 5.6% 0%
5年間の投与→AI 70.3%
27.0% 2.7%

Q2. TAM単独投与が選択肢である場合、その適用は特殊な患者集団に
制限すべきか?
YES NO 棄権
N−患者 48.6% 43.2% 8.1%
N+患者 10.8% 83.8% 5.4%
高レベルのERおよびPgR+患者 54.1%
40.5% 5.4%
HER2−患者 40.5%
48.6% 10.8%

Q3. 通常、内分泌反応性の患者における術後治療はAIで開始すべきか? YES NO 棄権
すべての患者において 16.2% 81.1% 2.7%
高リスク患者のみで 60.5% 31.6% 7.9%
HER2+患者で 63.2%
23.7% 13.2%
HER2−患者で 24.3%
67.6% 8.1%
SSRI投与患者で 51.5%
18.2% 30.3%

Q4. TAMで治療を開始した場合、変更は行うべきか? YES NO 棄権
すべての患者で行う 50% 47.4% 2.6%
2〜3年後に行う 89.2% 8.1% 2.7%
5年後に行う 57.9%
36.8% 5.3%
忍容性が低い場合のみ行う 21.6%
64.9% 13.5%

Q5. Q4の場合、患者には何を投与すべきか?? YES
最初からAI 31.4%
TAM2〜3年投与後AIに切り替え 62.9%
TAM5年投与後AIに切り替え 5.7%

Q6. TAM投与4〜6年後にAIの役割はあるか? YES NO 棄権
すべての患者で 15.2% 84.8% 0%
N+患者に対して 92.1% 7.9% 0%
HER2−患者に対して 40.5%
35.1% 24.3%
HER2+患者で 73.7%
7.9% 18.4%

■閉経後乳癌における治療期間

Q7. ETの期間は? YES NO 棄権
5年間 25.0% 58.3% 16.7%
5〜10年間 75% 13.9% 11.1%
すべての患者で、生涯 3.4%
72.4% 24.1%
高リスク患者のみで、生涯 13.2%
63.2% 23.7%

■閉経後乳癌における卵巣機能抑制(OFS)およびAI

Q8. ET開始時に閉経後と考えられる55歳未満の患者に対して、OFS
の確認を行うべきか?
YES NO 棄権
AI開始時に 55.6% 33.3% 11.1%
AI投与6〜12週後に 47.2% 38.9% 13.9%
AI投与6ヵ月後に 41.7%
41.7% 16.7%
患者別に対応 36.8%
39.5% 23.7%

■閉経後乳癌における支持療法

Q9. ET実施患者(特にAI投与患者)では支持療法を行うべきか? YES NO 棄権
カルシウムおよびビタミンD3 61.3% 32.3% 6.5%
AI投与患者では骨密度を測定 87.9% 12.1% 0%
AI投与患者では標準療法としてルーチンにビスフォスフォネート 2.8%
97.2% 0%
運動療法 100%
0% 0%

■閉経前患者におけるET:治療の選択

Q10. 内分泌反応性の閉経前患者においてTAM単独投与は選択肢となるか? YES NO 棄権
選択肢となりうる 92.1% 7.9% 0%

Q11. 進行性乳癌および間接的な比較によるエビデンスから、OFS+TAMは標準的な選択肢となるか? YES NO 棄権
OFS+TAMは標準治療となりうる 83.8% 13.5% 2.7%

Q12. 内分泌反応性の閉経前患者にOFSを単独で行うのは適切か? YES NO 棄権
すべての患者で適切 3.2% 96.8% 0%
再発リスクの低い患者のみで適切 23.7% 68.4% 7.9%
妊娠を予定している患者で選択肢となりうる 75.8%
15.2% 9.1%

Q13. 以下のOFSは適切か? YES NO 棄権
LH-RHアナログ 100% 0% 0%
外科的卵巣摘出(腹腔鏡下) 76.3% 23.7% 0%
卵巣照射 18.9%
81.1% 0%
OFSの方法は乳癌のタイプにより異なる 74.4%
25.6% 0%

■閉経前患者におけるOFSの期間

Q14. LH-RHアナログを使用した場合、OFS+TAM実施が推奨される期間は? YES NO 棄権
すべての患者で2年に制限 15.8% 71.1% 13.2%
N−およびHER2−患者のみで2年に制限 23.7% 57.9% 18.4%
N+および/またはHER2+では5年に延長 65.8%
31.6% 2.6%
すべての患者で5年 16.2%
75.7% 8.1%
患者別に選択 78.9%
13.2% 7.9%

■閉経前患者における治療の選択

Q15. 内分泌反応性の閉経前患者で化学療法(CT)ならびにOFSを行う場合、その順番は? YES NO 棄権
同時(concurrent)投与 21.6% 70.3% 8.1%
妊娠を希望する患者では同時投与 65.8% 28.9% 5.3%
逐次(sequential)投与 82.1%
10.3% 7.7%

Q16. 以下の閉経前患者におけるAI+OFSは適切か? YES NO 棄権
すべての閉経前患者 5.7% 94.3% 0%
TAM禁忌の患者のみ 68.4% 23.7% 7.9%
臨床試験対象患者のみ 53.8%
41.0% 5.1%

■閉経前患者(ET実施患者)における支持療法

Q17. ET実施患者では以下に対する支持療法をルーチンに行うべきか? YES NO 棄権
更年期症状 55.3% 36.8% 7.9%
骨に対する治療 62.2% 29.7% 8.1%
運動療法 97.1%
2.9% 0%
その他 33.3%
30.3% 36.4%

化学療法(CT)

■内分泌非反応性患者における治療の選択

Q18. 内分泌非反応性患者におけるCTは、HER2+患者とHER2−(“triple negative”)患者で異なるか? YES NO 棄権
同じCT 40.5% 37.8% 21.6%
HER2+患者ではアンスラサイクリンを適用 84.6% 12.8% 2.6%
HER2+患者ではアンスラサイクリンを避ける 15.4%
79.5% 5.1%
triple negative患者にはプラチナ製剤ないしアルキル化剤を適用 48.5%
33.3% 18.2%
triple negative患者にはプラチナ製剤を適用 18.4%
44.7% 36.8%
triple negative患者にはアルキル化剤を適用 81.6%
5.3% 13.2%

Q19. 内分泌非反応性の場合、CTのタイプと投与期間がHER2+患者およびtriple negative患者で同様であるとすると、CTは以下のものにすべきか? YES NO 棄権
リンパ節転移によらず同様 59.4% 37.5% 3.1%
すべての患者にアンスラサイクリンを適用 73% 27% 0%
すべての患者にタキサンを適用 40%
57.1% 2.9%
AC×4コースも実行可能(“viable”) 44.4%
52.8% 2.8%
CMF×6コースも実行可能(“viable”) 23.1%
76.9% 0%
すべての患者で6〜8コースが必要 63.6%
36.4% 0%

Q20. 内分泌非反応性患者に広く用いるレジメン(のタイプ)は?
(ただし限定はしない)
YES NO 棄権
CMF 37.1% 62.9% 0%
CAFまたはCEF(Can) 62.5% 37.5% 0%
AC→T (non-dose dense) 36.8%
60.5% 2.6%
AC→CMF (タイプ) 35.9%
64.1% 0%
FECまたはFAC(タイプ) 61.1% 33.3% 5.6%
AC またはEC→T (dose dense) 50%
47.4% 2.6%
TAC 29.7%
62.2% 8.1%

■内分泌非反応性患者におけるレジメン(高用量ないしdose dense)

Q21. 内分泌非反応性でHER2+の患者における以下のレジメンは標準と考えるべきか? YES NO 棄権
ECまたはAC→T (dose dense) 32.4% 61.8% 5.9%
FEC(100) 23.5% 76.5% 0%
High dose CT+末梢血幹細胞移植 3.1%
96.9% 0%
FEC(toxicity adapted) 11.4%
85.7% 2.9%
FEC→docetaxel 36.1%
63.9% 0%
TC 10%
90% 0%

Q22. 内分泌非反応性でHER2−の患者(triple negative)における以下のレジメンは標準と考えるべきか? YES NO 棄権
ECまたはAC→T (dose dense) 36.4% 60.6% 3%
FEC(100) 26.3% 68.4% 5.3%
High dose CT+末梢血幹細胞移植 0%
100% 0%
FEC(toxicity adapted) 12.5%
84.4% 3.1%
FEC→docetaxel 25%
71.9% 3.1%
TC 32.4%
67.6% 0%

■HER2+患者におけるCTの選択

Q23. 内分泌非反応性のHER2+患者で重視すべき事項は? YES NO 棄権
すべての患者にアンスラサイクリンを適用 50% 50% 0%
タキサンを適用すべき? 50% 50% 0%
CT+trastuzumab(HERAモデル)を実施 63.9% 33.3% 2.8%
CT とtrastuzumabを同時投与 64.1% 28.2% 7.7%
右のレジメンのうちどれが好ましいか?  HERA モデル(sequential) :37.8%
 同時(concurrent)投与:40.5%
 どちらでもよい:21.6%
Carboplatin/docetaxel 51.4%
32.4% 16.2%

■内分泌非反応性患者における治療の期間と時期

Q24. 内分泌非反応性の患者で特に考慮すべき事項は? YES NO 棄権
高齢者では短期間(12〜16週)の治療とする 51.4% 45.9% 2.7%
N−患者では短期間治療とする 37.8% 51.4% 10.8%
CTの期間はリスクにより変えるべき 40.5%
48.6% 10.8%
メトロノミックな、より長期の化学療法を考えるべき 13.5%
73% 13.5%
内分泌非反応性にはより早い治療開始のタイミングが重要 60.6%
24.2% 15.2%

■内分泌反応性不明・不確実患者におけるCTのタイプと期間

Q25. 内分泌反応性不明・不確実患者では以下の治療を考慮すべきか? YES NO 棄権
AC×4コース 67.6% 26.5% 5.9%
タキサン系薬剤(N+) 48.6% 40.5% 10.8%
CMF 52.9% 47.1% 0%
FECs 56.8% 37.8% 5.4%
CEFs / CAFs 52.8%
41.7% 5.6%
TC 50%
50% 0%

■内分泌反応性不明・不確実患者におけるCT+ET

Q26. 内分泌応性不明・不確実患者では以下の治療を考慮すべきか? YES NO 棄権
CT+TAMを同時(concurrent)投与 2.9% 94.3% 2.9%
CT+AIを同時投与 5.3% 86.8% 7.9%
CT+LH-RHアナログを同時投与 27%
64.9% 8.1%

支持療法

Q27. 以下の支持療法を考えるべき? YES NO 棄権
いくつかのレジメンでは造血成長因子をルーチンで適用 46.9% 50% 3.1%
「心保護薬」(日本では使用不可) 6.1% 87.9% 6.1%

■CTの必要性を判断する手段

Q28. 内分泌反応性不明・不確実患者において、CTの必要性はどのように判断すべきか? YES NO 棄権
リンパ節転移4個以上の患者で必要 94.4% 2.8% 2.8%
少数のリンパ節転移の患者で必要 83.3% 13.9% 2.8%
N−であるが高リスクの患者で必要 88.2% 11.8% 0%
「Oncotype DX」で判断 30.8% 53.8% 15.4%
「Adjuvant! Online」で判断 47.2%
50% 2.8%
「MammaPrint」で判断 5.4%
78.4% 16.2%

術前化学療法

■治療選択時に考慮すべき点

Q29. 以下の状況で術前化学療法を行うべきか? (腫瘍径が大きい場合を除く) YES NO 棄権
反応を評価するため、5cm未満の腫瘍に適用 35.1% 62.2% 2.7%
手術への影響のため腫瘍を縮小 72.2% 25% 2.8%
内分泌非反応性の患者(すべての腫瘍サイズで) 41.9% 51.6% 6.5%
タキサンは常に組み込むべき 31.4% 65.7% 2.9%
HER2+患者では、trastuzumabは含めるべき 82.4%
11.8% 5.9%

Q30. 以下の場合術前化学療法を行うべきか? YES NO 棄権
内分泌反応性患者の場合、ET(TAMを除く)はCTと同時投与すべきか 16.7% 66.7% 16.7%
上記の場合、閉経前患者に同時投与するのはLHRHアナログか 25.7% 60.0% 14.3%
上記の場合、閉経後の患者に同時併用するのはアロマターゼ阻害薬か 17.1%
71.4% 11.4%
内分泌反応性患者の術前療法として、CTとETのいずれが好ましいか CT
23.5%
ET
50%
両方
26.5%


HER2過剰発現/増幅患者における抗HER2 治療

■治療すべき患者集団の決定

Q31. HER2過剰発現/増幅患者において、trastuzumab治療を行う患者集団をどのように判断するか? YES NO 棄権
IHC +++ 92.1% 5.3% 2.6%
すべての患者にFISHが必要か 15.8% 84.2% 0%
腫瘍径1cm未満、N−の場合 56.3%
34.4% 9.4%
腫瘍径2cm未満、N−、内分泌反応性の場合 57.9%
31.6% 10.5%
腫瘍径1cm以下、N−、内分泌反応性の場合 33.3%
60.6% 6.1%

■Trastuzumab治療

Q32. Trastuzumabを術後治療にどのように組み込むか? YES NO 棄権
内分泌反応性の患者に対してはET単独 58% 37.5% 4.2%

■Trastuzumab治療の期間

Q33. HER2過剰発現/増幅患者において、trastuzumabをどのような期間で術後治療に組み込むか? YES NO 棄権
計1年間 91.9% 0% 8.1%
9週間、docetaxelまたはVRLと共に 14.3%
65.7% 20%

■Trastuzumab治療の注意事項および支持療法

Q34. HER2過剰発現/増幅患者において、trastuzumabの安全性を高めるには? YES NO 棄権
左室駆出率低下(55または50%未満)患者を避ける 74.3% 17.1% 8.6%
高齢(>70歳ないし65歳)および化学療法不適例を避ける 30.6% 61.1% 8.3%
予防のためACE阻害薬を使用 7.7% 79.5% 12.8%
trastuzumab による毒性がみられる場合はlapatinibを適用 21.1%
65.8% 13.2%

放射線療法

■乳房温存療法を行った患者における放射線療法(RT)

Q35. 乳房温存療法を行った患者における放射線療法(RT)に関し、臨床上
ディスカッションが必要な事項は?
YES NO 棄権
内分泌療法の場合、高齢を避けるか否か 51.4% 45.9% 2.7%
RTはCTと同時に行われるべきか 15.8% 81.6% 2.6%
RT後にETを行うべきか 27.8% 66.7% 5.6%
閉経後乳癌における部分照射 27% 59.5% 13.5%
短期のRT 39.5%
55.3% 5.3%

■local/regional RT

Q36. 乳房切除後の患者におけるlocal/regional RTに関し、臨床上
ディスカッションが必要な事項は?
YES NO 棄権
リンパ節転移4個以上の患者に限定する 55.6% 41.7% 2.8%
Internal mammary node chain (IM chain)領域に照射 19.4%
66.7% 13.9%
N−は禁忌と認識しているか 72.7% 24.2% 3%

以上が2007年のコンセンサス会議の概要である。本会議の最終記録は数ヵ月以内にジャーナルにおいて発表される予定である。なお、準備されていた設問が予定された時間内にすべて消化できず、HER2+に対するトラスツズマブの使用に関する討議や、放射線療法に関する討議は駆け足で行われたことを追記しておく。