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本サイトは医師を対象とした定期刊行誌「乳癌診療Tips&Traps(2001年9月~2015年9月発刊)」(非売品:大鵬薬品工業株式会社提供)の編集に携わる先生方を中心にたくさんの乳腺専門医にご協力いただきながら乳がんに関する情報をわかりやすくQ&Aやアニメーション形式で提供しています。掲載された情報は、公開当時の最新の知見によるもので、現状と異なる場合があります。また、執筆者の所属・役職等は公開当時のもので、現在は異なる場合があります。

乳がん Q&A

乳がんに関する様々な疑問を乳腺専門医が分かりやすく解説しています。

妊娠中に乳がんとわかったらどうすればよいですか?治療を続けながら出産することは可能なのでしょうか?

妊娠期によって治療が異なります。治療を続けながら出産できることもあります。

猿丸修平先生
(聖路加国際病院ブレストセンター)

かつて、妊娠中に乳がんが発症したら、ただちに出産を諦めるというのが常識でしたが、現在は妊娠期ごとの治療が行われるようになっており(図)、妊娠中も治療を続けながら、無事に出産できることもあります。
妊娠中の乳がん治療も、基本的には通常の乳がんと同様に行われますが、胎児と母胎に与える影響(胎児奇形リスクや流産など)を考慮して、ある程度の制限が余儀なくされることがあります。たとえば、妊娠初期においては化学療法が、妊娠全期においてはホルモン療法、放射線療法が禁忌となります。医師から十分な説明を受け、納得したうえで治療を受けてください。
最近は晩婚化が進んでいることもあり、高年齢で妊娠・出産する方が多くなってきました。今後は妊娠中に乳がんが発見されるケースがますます増えていくと考えられています。

  • 妊娠期別にみた乳がんの治療
    図:妊娠期別にみた乳がんの治療

乳癌診療Tips&Traps No.18(2007年2月発行)Question2を再編集しています。

※掲載された情報は、公開当時の最新の知見によるもので、現状と異なる場合があります。また、執筆者の所属・役職等は公開当時のもので、現在は異なる場合があります。