乳がん Q&A
乳がんに関する様々な疑問を乳腺専門医が分かりやすく解説しています。
病理検査とはどのような検査ですか?
患者さんの体から採取したものが“良性(乳がんでない)”か“悪性(乳がん)”かを最終判断する検査です。
土屋眞一先生
(日本医科大学付属病院病理部教授)
病理検査は細胞診検査と組織検査に分かれており、病理専門医がこれらの診断を行います。
細胞診検査
患者さんの乳房にできた腫瘍(しこり)にとても細い針を刺して、微量の細胞を採取し、それを顕微鏡で観察して診断します。
組織検査
生検(糸くず~親指大の大きさ)や手術によって採取された組織を顕微鏡で観察して診断します。
病理検査において、いちばん大切なことは腫瘍が良性か悪性かの判断で、もし悪性であればその種類(組織型といいます)や性格(悪性度といいます)も併せて判定します。したがって、病理検査は患者さんの病気の最終診断(あるいは確定診断とも呼ばれています)となり、主治医はこの病理診断をもとに、さらに治療を行うのか、経過を観察するのかを決定します。良性と悪性の判断が間違うと患者さんは大きな不利益を被ることとなりますので、もっとも重要な検査です。
病理検査の詳しくはアニメーションでわかる「『乳がん?』と思ったら」をご覧ください。
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