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本サイトは医師を対象とした定期刊行誌「乳癌診療Tips&Traps(2001年9月~2015年9月発刊)」(非売品:大鵬薬品工業株式会社提供)の編集に携わる先生方を中心にたくさんの乳腺専門医にご協力いただきながら乳がんに関する情報をわかりやすくQ&Aやアニメーション形式で提供しています。掲載された情報は、公開当時の最新の知見によるもので、現状と異なる場合があります。また、執筆者の所属・役職等は公開当時のもので、現在は異なる場合があります。

乳がん Q&A

乳がんに関する様々な疑問を乳腺専門医が分かりやすく解説しています。

乳がんの遺伝子検査があると聞きました。何のための検査ですか?

術後化学療法を行うかどうかを判断するための材料として、期待されている検査です。

渡辺亨先生
(浜松オンコロジーセンター長)

術後化学療法(抗がん剤治療)を行うかどうかを判断する材料として、がんの発生に関係する遺伝子の解析から再発リスクを判定する方法が現実化しています。
海外ではすでに普及しつつあり、この検査方法を掲載している診療ガイドラインもあります。
日本においても、一人ひとりの病状に合わせた治療法を選択するための検査として、日常診療での使用に期待が寄せられています。ただし、まだ保険診療の対象外であるために検査費用は高額です。

表 日本で利用可能な遺伝子解析検査
検査名Oncotype DX®MammaPrint®
対象
  • がんの大きさに関係なく、胸壁や皮膚にまで進展していないこと
  • リンパ節に転移していないこと(ただし、閉経後の場合は転移していても可)
  • ER陽性
  • がんの大きさが2~5㎝で胸壁や皮膚にまで進展していないこと
  • リンパ節転移が0~3個
  • ER陽性あるいは陰性
目的 乳がんの再発リスクを予測して、ホルモン療法と術後化学療法併用の適否を判断する。 乳がんの再発リスクを予測して、術後化学療法の適否を判断する。
方法 21の遺伝子を通常の病理標本で検査する。 70の遺伝子を凍結新鮮標本で検査する。

乳癌診療Tips&Traps No.31(2011年5月発刊)Topicsを再編集しています。

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