乳がん Q&A
乳がんに関する様々な疑問を乳腺専門医が分かりやすく解説しています。
MRIは何のために行うのですか?
MRIでは、がんの広がりを確認する有力な手段です。
中村清吾先生
(聖路加国際病院ブレストセンター長乳腺外科部長)
乳腺のMRI検査では、造影剤を用いることによって、がんの周囲に新しくつくられた血管や血流の増加しているようすを映し出すことができ、腫瘍が良性か悪性かを確認する上で役に立ちます。また、乳房を三次元画像として観察することができるので、病変の広がりを正確につかむことができます。
乳房温存療法が可能かどうかを検討したり、手術で切除する範囲を決めるための検査法としても有用です。
MRIは、化学療法の効果を確かめる場合にも行われます。三次元画像では、がんが縮んでいくようすも観察できるので、その後の治療法を決めるために重要な情報を得ることができます。
乳癌診療Tips&Traps No.14(2006年2月発行)Question2を再編集しています。
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