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本サイトは医師を対象とした定期刊行誌「乳癌診療Tips&Traps(2001年9月~2015年9月発刊)」(非売品:大鵬薬品工業株式会社提供)の編集に携わる先生方を中心にたくさんの乳腺専門医にご協力いただきながら乳がんに関する情報をわかりやすくQ&Aやアニメーション形式で提供しています。掲載された情報は、公開当時の最新の知見によるもので、現状と異なる場合があります。また、執筆者の所属・役職等は公開当時のもので、現在は異なる場合があります。

乳がん Q&A

乳がんに関する様々な疑問を乳腺専門医が分かりやすく解説しています。

ラジオ波療法という乳がんを「焼き切る」治療法があるそうですが、どんな治療法ですか?

しこり(がん)に電極針をさし、加熱して焼き切るという新しい治療法です。

野口昌邦先生
(金沢医科大学病院乳腺・内分泌外科教授)

電極針からは電子レンジと同じような電磁波(ラジオ波)が流れ、その熱でがん細胞を凝固(死滅)させます。電極(針)を患部に刺すだけですから、患者さんの身体的な負担は少ないですし、施術した傷はほとんど目立ちません。しかし、この治療法を受けることができるのは、画像診断で直径2cm以下(理想的には1cm以下)のしこりで、早期と診断された乳がんです。ラジオ波の影響が及ぶ範囲は限られているので、がん細胞が大きく広がって、病巣の範囲がはっきりしない症例はこの治療法を行うことは適当ではありません。
この治療法は、適切な症例を選べば、がん細胞の完全消失率は86~100%で、乳房内再発の報告はありません。しかし、本治療法が行われるようになって年月が浅く、その長期的な安全性や有効性などは証明されていません。

  • 多針電極針によるラジオ波療法

乳癌診療Tips&Traps No.26(2009年6月発行)Topicsを再編集しています。

※掲載された情報は、公開当時の最新の知見によるもので、現状と異なる場合があります。また、執筆者の所属・役職等は公開当時のもので、現在は異なる場合があります。