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本サイトは医師を対象とした定期刊行誌「乳癌診療Tips&Traps(2001年9月~2015年9月発刊)」(非売品:大鵬薬品工業株式会社提供)の編集に携わる先生方を中心にたくさんの乳腺専門医にご協力いただきながら乳がんに関する情報をわかりやすくQ&Aやアニメーション形式で提供しています。掲載された情報は、公開当時の最新の知見によるもので、現状と異なる場合があります。また、執筆者の所属・役職等は公開当時のもので、現在は異なる場合があります。

乳がん Q&A

乳がんに関する様々な疑問を乳腺専門医が分かりやすく解説しています。

手術後に放射線療法が行われる理由を教えてください。

手術で取りきれなかった可能性のある目に見えないがん細胞を根絶やしにして、再発を防ぐために行います。

小口正彦先生
(がん研究会がん研有明病院放射線治療科部長)

手術後の放射線療法は、以下の場合に勧められています。

  1. 乳房温存手術後
  2. 乳房切除術後のうち、わきのリンパ節に4個以上転移があった場合、しこりの大きかった場合

乳房温存手術後における放射線療法の役割については、海外で多くの臨床試験が行われています。この結果、手術後10年までは手術した側の乳房とわきや鎖骨のリンパ節での再発(局所再発)を防ぐのに効果があり、このため手術後15年以降に乳がんが原因で死亡する人が減少することがわかっています。また、最近の解析結果から、局所再発を予防することにより遠隔転移にも効果があることがわかりました。

乳癌診療Tips&Traps No.36(2012年6月発刊)Topicsを再編集しています。

※掲載された情報は、公開当時の最新の知見によるもので、現状と異なる場合があります。また、執筆者の所属・役職等は公開当時のもので、現在は異なる場合があります。