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本サイトは医師を対象とした定期刊行誌「乳癌診療Tips&Traps(2001年9月~2015年9月発刊)」(非売品:大鵬薬品工業株式会社提供)の編集に携わる先生方を中心にたくさんの乳腺専門医にご協力いただきながら乳がんに関する情報をわかりやすくQ&Aやアニメーション形式で提供しています。掲載された情報は、公開当時の最新の知見によるもので、現状と異なる場合があります。また、執筆者の所属・役職等は公開当時のもので、現在は異なる場合があります。

乳がん Q&A

乳がんに関する様々な疑問を乳腺専門医が分かりやすく解説しています。

乳がんでは脳転移が多いと聞きますが、どのような症状がみられるのでしょうか?

脳転移が進むと、頭痛や精神機能障害などの神経症状がみられるようになります。

本田聡先生
(聖路加国際病院放射線科)
鹿間直人先生
(佐久総合病院放射線科部長)

脳転移の有無自体は生命予後にあまり関係しないので、診断が必要になるのは転移によって脳神経症状が出現していると思われる場合です。造影剤を用いたMRI(場合によってはCT)検査で診断を行います。
乳がんによる脳転移は、直接予後に影響する割合が高くないので、早期発見、早期治療の対象にはなりにくいのが実際です。原則として脳神経症状が存在する場合に、MRIまたはCTにて画像診断を行います。
脳転移による神経症状はさまざまですが、日常生活に支障をきたすようなものとしては、頭痛、精神機能障害、部分脱力、けいれん、運動機能障害などがあげられます。
治療法は転移の個数や予後がどのくらい見込めるかなどによって選択され、予測される予後によって、がん増殖の制御、神経症状の改善、生活の質(QOL)の向上など、いずれかの目的で行われます。

乳癌診療Tips&Traps No.31(2011年5月発刊)Question1を再編集しています。

※掲載された情報は、公開当時の最新の知見によるもので、現状と異なる場合があります。また、執筆者の所属・役職等は公開当時のもので、現在は異なる場合があります。