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本サイトは医師を対象とした定期刊行誌「乳癌診療Tips&Traps(2001年9月~2015年9月発刊)」(非売品:大鵬薬品工業株式会社提供)の編集に携わる先生方を中心にたくさんの乳腺専門医にご協力いただきながら乳がんに関する情報をわかりやすくQ&Aやアニメーション形式で提供しています。掲載された情報は、公開当時の最新の知見によるもので、現状と異なる場合があります。また、執筆者の所属・役職等は公開当時のもので、現在は異なる場合があります。

乳がん Q&A

乳がんに関する様々な疑問を乳腺専門医が分かりやすく解説しています。

抗がん剤でうつ病になることはないのでしょうか?

抗がん剤が直接うつ病を引き起こすという証拠はありません。

岡村仁先生
(広島大学大学院医歯薬保健学研究院教授)

抗がん剤やホルモン剤がうつ病に直接関係するという報告はほとんどありません。しかし、がんの治療中や治療後にうつなどの症状がみられることはよく知られています。特に、がんの治療中は、治療前からの痛み、抗がん剤投与後の吐き気や嘔吐、脱毛といった薬の副作用が原因で、不安やうつがみられることがあります。また、がんの治療が終了した後でも、体力の低下や身体的に辛い状態が続いたり、治療中の時のように医療スタッフと密な連絡が取れなくなると不安が高まり、うつが起こることもあります。
うつは、今までできていたことがおっくうになり、やる気が失われ、気分が沈んで晴れ晴れしない心の状態です。少しでも今までと違うと感じたら、まずは主治医の先生へご相談ください。患者さんご本人では気づきにくいこともあるため、ご家族の方も今までと違う患者さんの様子を感じたら、医療機関にご相談されることをお勧めします。

乳癌診療Tips&Traps No.38(2012年12月発刊)Question3を再編集しています。

※掲載された情報は、公開当時の最新の知見によるもので、現状と異なる場合があります。また、執筆者の所属・役職等は公開当時のもので、現在は異なる場合があります。